ショート動画でファンを増やす！飲食店の集客力アップ

三重県紀北町にある「ビストロモンテメール」は、地元の旬の食材を使った手作り料理が評判のフレンチ&イタリアンの洋食店。敷居の高い印象を持たれがちな洋食を、気軽に味わえるお店として、地域に根差した営業を続けてきました。
しかし、新型コロナウイルスの影響で客足が激減。特に団体客が来なくなり、売上の見通しが立たない日々が続きました。この状況を打破するため、思い切ってみ・エールbizの支援を受けることに。そこで得た気づきと行動が、いま新たな集客へとつながっています。

どのような相談をしましたか？

オープン当初は、コース料理を積極的にPRしていたため、どうしても“高い”“特別なときに行く店”というイメージを持たれており、新規のお客様を獲得するのが難しいと感じていました。そのような中、コロナ禍でお客様の数が一気に減少し、特に団体のお客様がまったく来なくなりました。
「このままではどうなってしまうのか…」という不安とともに、決して人口の多くない紀北町で、ただ待っているだけでは売上は回復しないという危機感が強まりました。そこで、販促の方向性を大きく見直す必要性を感じ、み・エールbizに相談することにしました。

どのような助言を受けましたか？

「お店を開けて待っているだけでは、魅力は伝わらない」という言葉が特に印象に残っています。特に人口の少ない地域では、こちらから積極的に情報を発信していく姿勢が重要であり、料理のこだわりやお店の雰囲気をしっかりと伝えることで、『行ってみたい』『食べてみたい』と思ってもらえるようになるという助言をいただきました。

具体的には、Instagram活用。中でもショート動画（リール）を活用することで、お店の魅力をテンポよく視覚的に伝える方法をアドバイスいただきました。また、効果的な伝え方について、撮影時の構図や字幕の入れ方、カットの切り替え方といった撮影テクニックについても、具体例を交えながら丁寧に教えていただきました。単なる「投稿しましょう」という提案ではなく、どうすれば魅力がより伝わるのかという点まで踏み込んだ、実践的なアドバイスをいただきました。

改善提案を受けて何をしましたか？

まずはInstagramの活用を本格的にスタートしました。それまでは月に1回程度の投稿でしたが、支援を受けてからは2日に1回のペースでリール動画を投稿するようになりました。投稿する内容も、料理メニューの紹介だけでなく、仕込みの様子や調理風景、スタッフとのやりとりなど、“お店の裏側”が見える内容を中心に切り替えました。普段は見られない場面を発信することで、親しみや安心感を持っていただけると考えました。

さらに、動画そのものの質にもこだわりました。構図や字幕の入れ方、音楽のテンポだけでなく、料理の音や香りを想像してもらえるような演出を工夫。「60秒でいかに魅力を伝えるか」という視点で、何度も専門家と打ち合わせを重ねながら改善を重ねました。「地元食材で作る、気軽に楽しめる洋食のお店」という軸を明確にし、それがブレないように意識しながら発信を続けています。

支援を受けてどのように変わりましたか？

『Instagramを見て来ました』という新規のお客様が着実に増えており、情報発信が集客に直結していることを強く感じています。以前は“コース料理中心の、ちょっと敷居の高いお店”というイメージを持たれていたようですが、SNSで単品料理やカジュアルなメニューも紹介することで、『こんな気軽に楽しめるお店だったんですね』と驚かれることも多くなりました。
これまでは「美味しい料理をつくれば、お客様に伝わる」と思い込んでいましたが、今は「いいものを、どう伝えるか」がとても重要だと実感しています。
今後もこの情報発信は継続していきます。紀北町は自然に恵まれ、地元の食材も素晴らしい。この地域の魅力とともに、料理の楽しさや私たちの想いを丁寧に伝えていき、地元の方にも観光客の方にも愛されるビストロであり続けたいと思っています。