創作に没頭するための経営改革 -職人社長のアートと経営の両立を目指した挑戦-

株式会社TAMONDESIGN
業種
学術研究、専門・技術サービス業
従業員規模
0~5名
経営者属性
創業者
支援テーマ
運用・プロセス改善
支援内容
プロモーション 組織体制
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三重県多気町を拠点に、自動車の外装パネルのデザインから製作、取り付けまでを一貫して手がける株式会社TAMONDESIGN。代表の庄司氏は、単なる装飾にとどまらず、形状美と機能性を高度に融合させた独自の「リデザイン」を追求してきました。
その卓越した技術と感性は国内外で高く評価され、モーターショーでは確固たる存在感を放っています。
一方で、創作に没頭する日々の裏側では、経営者としての悩みも次第に大きくなっていました。職人としての情熱と、会社を持続させるための経営。その両立という課題に向き合う中で、庄司氏が取り組んだのは、「思考の整理」と「経営改革」でした。

相談をしたキッカケや背景を教えてください。

私は昔から職人肌の人間で、目の前のクルマをいかに美しく、そして機能的に仕上げるか、その一点に全力を注いできました。デザインを評価していただき、国内だけでなく海外からも引き合いをいただけるようになったのは、本当にありがたいことです。

しかしその反面、日々の制作業務に追われる中で、経営管理や数字の把握が後回しになっていることに、強い不安と焦りを感じるようになりました。

また、3Dモデリングやミニチュアカーの制作、さらにはアート作品の展開など、やりたいアイデアは次々と浮かぶものの、それらをどのように事業として形にし、どの順番で進めるべきかを一人で判断することに限界を感じていました。

いわゆる「ひとり親方」の延長線上の経営では、自分の技術を次世代に残すことも、会社を持続させることも難しい。このままではいけないという危機感から、経営のノウハウを学び、頭の中を整理したいと考え、「みえビズ」の支援を受けることにしました。

どのような助言を受けましたか?

専門家の方は、まず私の話をじっくりと聞いてくれました。対話を重ねる「ことばのキャッチボール」の中で、自分でも整理できていなかった思考の断片が、少しずつ形になっていった感覚があります。

そこで受けた助言は、「創作に集中するためには、まず経営基盤を整えることが必要だ」という、優先順位の考え方でした。具体的には、次のような提案を受けました。

提案1:思考の見える化と事業の優先順位付け
「やりたいこと」と「やるべきこと」を切り分け、まずは適正な価格設定で安定したキャッシュを生み出す仕事を最優先すること。

提案2:デジタルツールの活用による時間の創出
事務作業や販促など、苦手な業務は従業員や外注、AIやShopifyといったデジタルツールを活用して効率化し、自分が本来強みとするクリエイティブな仕事に集中できる時間を確保すること。

提案3:プロセスの可視化とマーケティング
完成品だけでなく、創業の背景や製作過程を発信し、ブランドの世界観に共感するファンを増やしていくこと。
「何から手をつければいいかわからない」という状態から、具体的な道筋を示してもらえたことで、前に進む覚悟が固まりました。

改善提案を受けて何をしましたか?

最初に取り組んだのは、自分の業務内容を洗い出し、徹底的に仕分けすることでした。これまで当たり前のようにすべてを一人で抱えていましたが、「自分にしかできない仕事」と「他の人や仕組みに任せられる仕事」を明確に分けました。
そして、事務作業についてはAIや外注を活用し、できる限り創作に費やせる時間を増やしました。

また、SNSを活用した情報発信にも力を入れ、単なる写真投稿ではなく、制作に込めた思いや背景を「ストーリー」として伝えるように改善しました。数よりも質を重視しているので、投稿頻度は決して高くありませんが、それでも手応えを感じています。

慣れない取り組みも多く、試行錯誤の連続でしたが、「これは自分の夢を実現するための土台づくりだ」と考え、一つひとつ前向きに取り組んでいます。

まだ改善の途中ではありますが、空いた時間を使って、FRPと布を組み合わせた照明器具の制作や、クレイによる看板制作など、新たな創作にも挑戦しています。

支援を受けてどのように変わりましたか?

支援を受けて一番大きく変わったのは、物事を俯瞰して考えられるようになったことです。以前は目の前の仕事に追われるばかりでしたが、今は常に「次の一歩」を意識しながら、冷静に判断できるようになりました。

思考が整理されたことで、自分が本当に目指したい「アートの世界への展開」という目標も明確になり、仕事へのモチベーションはさらに高まっています。経営管理が進んだこと以上に、「やるべきことが見えている」という安心感が、結果として精神的な余裕につながっているのかもしれません。

もし今、経営のことで悩み、一人で立ち止まっている方がいるなら、ぜひ一度「みえビズ」に相談してみてほしいです。私はこれからも、この多気町から世界を驚かせる「リデザイン」を発信し続けていきます。

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  • 「人となり」や「その人の作品だから」と選ばれるために、プロセス(創業ストーリー・製品誕生ストーリー・製作過程)の訴求

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  • 時間創出するために、短期的にはデジタルツールを活用。長期的には非デザイン業務を担う人材を採用

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