物価高騰への対応と業務効率化!食料品卸売業の経営改革

株式会社スモールファーマーズ・リンク
業種
卸売業、小売業
従業員規模
0~5名
経営者属性
二代目
支援テーマ
財務管理
支援内容
管理会計の導入・改善 事務処理の効率化
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株式会社スモールファーマーズ・リンクは、創業55年を迎える食料品卸売業者です。「つくると食べるをつなげるカンパニー」という理念のもと、生産者と顧客の橋渡し役として、地元の飲食店や事業者に新鮮な食材を届け続けてきました。

コロナ禍では飲食店の営業自粛などの影響を受け、一時的に売上が落ち込みましたが、取引先との信頼関係を基盤に困難を乗り越え、業績は回復の兆しを見せています。しかし、最近の物価高騰が新たな課題として浮上、この状況を打開するため、専門家の助言を受けながら、経営改革に乗り出しました。

どのような相談をしましたか?

長年の経験と信頼を基盤に、安定した供給体制を築いてきました。しかし、コロナ禍を乗り越えた後の課題として直面したのが、物価高騰への対応です。原材料費や運輸コストが上昇していましたが、取引先に価格転嫁を依頼することは容易ではなく、利益率の低下が経営を圧迫していました。

コロナ禍を乗り越え売上が回復基調にある一方で、コスト増による収益性の低下が続く現状のままでは持続可能な経営が難しいと感じていました。これらの課題に対処するため、専門家の助言を求めました。

どのような助言を受けましたか?

まず、現状を正確に把握するためのデータ分析を行い、損益状況を「見える化」することで、改善に向けた具体的な手立てを検討する必要があると指摘されました。
価格の見直しだけではなく、仕入れ先の見直しや在庫管理の徹底、無駄なコストの削減も重要だと助言を受けました。出来る限りコスト削減も頑張って、従来から築いてきた地域密着型のビジネスモデルを一層強化し、既存顧客への提供価値を高めることで、信頼関係を強化していきましょうという話もいただきました。

改善提案を受けて何をしましたか?

まずは、販路別の採算管理を導入しました。具体的には、商品ごとの仕入れ原価や利益率を詳細に分析し、損益状況の把握を行いました。また、無駄な在庫を削減するとともに、ガソリン代や所要時間を考慮して配送ルートを最適化したことで、物流コストの削減に成功しました。
業務効率化の面でも改革を進め、従来は手作業で行っていた事務処理をDX(デジタルトランスフォーメーション)によりデジタル化しました。この取り組みによって作業効率が大幅に向上し、空いた時間を他の仕事に費やせるようになりました。

支援を受けてどのように変わりましたか?

支援を受けてまず大きく変わったのは、収益性に関するデータを正確に把握し、課題を明確化できた点です。取引先ごとの採算管理を導入した結果、これまで曖昧だった利益率低下の原因を特定し、それに基づいた具体的な対策を講じることが可能になり、収益性改善への確かな手ごたえを感じています。

また、大量仕入れを行うことで仕入れ価格を引き下げ、その分を顧客に還元する取り組みも進めています。単に安価な商品を仕入れるのではなく、自らの目で品質を確認した上で仕入れを行い、信頼できる商品をお客様に届ける。これからも「つくると食べるをつなぐ」という理念を大切にしながら、確かな商品をより多くのお客様に提供していくことを目指しています。

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行動計画

原価高騰に対応した”コスト構造の見える化”

管理会計の導入・改善
  • 専門家と一緒に作成した「取引先毎の粗利額・粗利率管理表」に、仕入価格と売上金額等を記録することで、損益状況の把握を行う。
  • 定期的に損益状況を把握し、在庫管理や無駄の削減、仕入先の見直し等の対策を検討する。

DX化による業務効率化

事務処理の効率化
  • 手作業で行っていた事務処理をDX(デジタルトランスフォーメーション)によりデジタル化する。
  • 無駄な在庫を削減、ガソリン代や所要時間を考慮した配送ルート最適化により物流コストを削減する。

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