マーケットイン戦略の強化で、国内外にお酢の魅力を発信

山二造酢株式会社
業種
製造業
従業員規模
0~5名
経営者属性
同族
支援テーマ
マーケティング
支援内容
新商品開発 新市場進出 組織体制
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明治20年創業以来受け継がれてきた独自の製法で造るお酢に加え、近年では生姜やフルーツなどと組み合わせたドリンクタイプのお酢など、多種多様な商品を展開しています。しかし、コロナ禍で売り上げが減少し、海外販売も中断するなどの苦境に直面していました。 そこで、経営改善コーディネーターから商品の販売促進に関するアドバイスを受け、消費者ニーズに基づいた商品を開発して提供する「マーケットイン」戦略を強化。こうした改善策が功を奏し、徐々に成果が表れつつあります。

どのような相談をしましたか?

これまで老舗としての伝統を守りつつ、時代とともに移り変わる消費者ニーズに対応するため、お酢をドリンクとして手軽に楽しめる新商品の開発にも注力してきました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で取引先が休業するなどして売り上げが落ち込み、海外への出荷も中止を余儀なくされている状況でした。 そこで、コロナ禍が収束に向かいつつあるタイミングで専門家に依頼し、経営改善に向けて戦略の立案をサポートしてもらうことにしました。手間暇をかけて作り上げてきた商品を幅広い消費者に手に取ってもらうため、効果的なアプローチの方法を模索していました。

どのような助⾔を受けましたか?

消費者のニーズは時代とともに変化し、現在は健康志向に加え、使い勝手がよく食生活に取り入れやすい商品が求められています。私たちが売り出してきたお酢のドリンクはそのトレンドと合致しているのですが、消費者へのPRがうまくいっていないのが課題でした。それを踏まえ、専門家からは以下のような提案がありました。 提案1:マーケットイン志向に基づいて自社商品を開発・改良し、販促を強化すること。 提案2:お酢の消費量が多いアメリカやオーストラリアへのアプローチを強化すること。 提案3:5か年計画とその実現に向けたアクションプランを策定し、定期的に進捗の評価と改善をしていくこと。 これらの助言を軸として具体的な行動計画を作成し、新たな顧客の取り込みに向けて販促強化に乗り出しました。

改善提案を受けて何をしましたか?

専門家からはまず、消費者が必要とするものを理解して提供していく「マーケットイン」に特化した戦略を提案されました。特に、生姜やフルーツとお酢を組み合わせて飲みやすく仕上げた新ブランド「クラフト酢」に着目。そのPRを強化することで他社との差別化を図り、営業利益率の改善につなげていくことにしました。 また、これまで海外での販売先はシンガポールやマレーシアなどアジア圏が中心でした。その一方、海外でのお酢の消費量はアメリカとオーストラリアが35%弱を占めています。そこで、これらの国もターゲットに見据えてアプローチしていく方針に転換しました。さらに、具体的な数値目標を盛り込んだ5か年計画も策定し、それを実現していくためのアクションプランを従業員全体で共有しました。

⽀援を受けていかがでしたか?

現在、クラフト酢の認知を拡大して新たな顧客層にアプローチしていくため、さまざまな販売促進策に取り組んでいます。例えば、会社のホームページのトップ画面でクラフト酢を大きく掲載し、会社を代表する商品としてPRし始めました。ページへのアクセス数も徐々に増加し、認知度アップの足がかりになっていると感じます。 お酢の製造に関しては受け継がれてきたノウハウがあるものの、経営に関するノウハウを学ぶ機会は多くありませんでした。専門家による支援を受け、商品を効果的に売り込むためのさまざまなアドバイスを得られて感謝しています。社内では5か年計画達成に向けた定例会議を毎月開催し、進捗状況の評価と改善にも取り組み始めたところです。課題はまだありますが、従業員一丸となって一つずつ着実に解決へとつなげていきたいと考えています。

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行動計画

自社商品の開発と販促強化

新商品開発
  • マーケットイン志向で自社独自商品の開発・改良を強化する。オリジナルのクラフト酢で差別化し、営業利益率の改善を図っていく。

海外向け情報発信の強化

新市場進出
  • 消費量の多いアメリカやオーストラリアへのアプローチを強化する。

アクションプランの進捗確認の実施

組織体制
  • 毎月の定例会議で各アクションプランの進捗を確認し、評価・改善を図る。

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